Environmental 環境

低・脱炭素化事業

当社は、「脱炭素社会への貢献」をマテリアリティの一つに掲げ、当社が対処・挑戦すべき重要な経営課題の一つと捉えており、さまざまな分野で事業を通じて脱炭素化を推進しています。特にエネルギー分野においては、当社内でEX(Energy Transformation)と称し、脱炭素社会を見据えたエネルギー分野の変革への挑戦、およびその過程におけるエネルギー関連の事業ポートフォリオの進化を通じ、全産業に跨る共通課題である脱炭素化に取り組んでいくことで、環境課題への適合と、エネルギー安定供給という社会的使命の両立を図り、当社の中長期的な持続的成長につなげていきたいと考えています。

2022年度には、以下事業を推進しました。

低・脱炭素化事業

当社は、「脱炭素社会への貢献」をマテリアリティの一つに掲げ、当社が対処・挑戦すべき重要な経営課題の一つと捉えており、さまざまな分野で事業を通じて脱炭素化を推進しています。特にエネルギー分野においては、当社内でEX(Energy Transformation)と称し、脱炭素社会を見据えたエネルギー分野の変革への挑戦、およびその過程におけるエネルギー関連の事業ポートフォリオの進化を通じ、全産業に跨る共通課題である脱炭素化に取り組んでいくことで、環境課題への適合と、エネルギー安定供給という社会的使命の両立を図り、当社の中長期的な持続的成長につなげていきたいと考えています。

2022年度には、以下事業を推進しました。

本邦洋上風力発電事業

三菱商事エナジーソリューションズ㈱(現三菱商事洋上風力㈱)を代表企業とするコンソーシアムは、2021年12月24日に、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律に基づき、以下の促進区域にて事業者として政府から選定され、現在、一般海域における国内初の着床式洋上風力発電事業の開発を進めています。

  • 秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域
  • 秋田県由利本荘市沖(北側・南側)海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域
  • 千葉県銚子市沖海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域

洋上風力発電はカーボンニュートラル社会の主力電源として期待されているだけではなく、四方を海に囲まれ、エネルギー自給率の低い日本にとって、エネルギー安全保障上も極めて重要な電源です。また、30年間の長きにわたり、海域を占用して事業を実施するものですので、発電事業による経済価値及び環境価値の創出のみならず、地域社会が抱える課題の解決による社会価値を生み出すことが責務と考えています。

当社は、三菱商事洋上風力㈱を通じて、本事業を確実に実行することで、カーボンニュートラル社会に向けた日本のエネルギー政策に貢献するとともに、自立・自律的な地域社会の実現に寄与していきます。

EVの普及に向けた新規サービスモデル

当社は、ロバート・ボッシュGmbH (ボッシュ)と、ボッシュが開発した、電池をクラウド上で管理する技術(バッテリー・イン・ザ・クラウド)と当社の電池に関する商業化知見を組み合わせることにより、電動車(EV)向けの新しい電池サービス事業を共同で開発しております。バッテリー・イン・ザ・クラウドは電池を継続的に監視及び分析、ビッグデータの利点を最大限に活用し電池状態を最適化、電池のパフォーマンスと寿命を最大化させ、EV維持費用を低減します。当社は、電池の劣化状態、寿命の予測、充電等の状況を見える化する管理ソフトウェアをボッシュと共同で開発し、EVを保有するモビリティサービスプロバイダーやファイナンスを提供する金融機関向けにモニタリングサービスを提供することより、EV普及の阻害要因を取り除くことを目指します。現在、北京汽車傘下の Blue Park Smart Energy Technology Co. LTD(BPSE)の電池交換式プラットフォームにバッテリー・イン・ザ・クラウドを適応し、サービスモデルの実証を進めております。また、当社とボッシュは、EV 電池の見える化を実現することにより、EV の中古電池の2次利用を促進させ、EV からより大きな価値を生み出すことに繋がることを目指します。

ボッシュ バッテリー・イン・ザ・クラウド概念図

ボッシュ バッテリー・イン・ザ・クラウド概念図

BPSE社電池交換ステーション

BPSE社電池交換ステーション

モビリティ分野におけるスマート充電実証事業

当社は、Kaluza Ltd当社出資先の英エネルギー小売事業者OVO Energy社の子会社。同社が提供するプラットフォームでは、AIを活用し、EVをはじめとする様々な分散エネルギー資源の最適な制御を通じて、エネルギーコスト低減と、再生可能エネルギーの普及拡大や送配電網の混雑緩和を両立させ、脱炭素社会の実現に貢献しています。また、同社は、当社とのアライアンスのもと、日本国内においてEVの新たなサービス開発を進めます。.、中部電力ミライズ㈱と共に、モビリティ分野における脱炭素の取り組みを推進させるべく、EVのスマート充電実証事業を2022年春に実施致しました。本実証事業では、自宅でEVを充電時にKaluzaが提供するプラットフォームによる充電時間の制御を通じて、社会全体のエネルギーコスト低減と顧客にとって魅力的な充電体験の提供を目的としております。今回の実証事業にて、EVを保有している顧客にモニターとしてご参加頂き、日本市場における有用性や技術検証を確認致しました。本実証事業で得られる成果を活用し、今後EVの普及拡大を見据え、カーボンニュートラル社会の実現に向けてEV向けのサービス開発を進めて参ります。

新千歳空港を中心とした水素利活用モデル構築に向けた取り組み

当社は、㈱三菱総合研究所、北海道電力㈱、北海道エアポート㈱、㈱レンタルのニッケン、東芝エネルギーシステムズ㈱と共に、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より「新千歳空港を中心とした地域における水素利活用モデル構築に関する調査」を受託しました(調査期間;’22年6月~’23年3月)。本調査では、再生可能エネルギー分野において高いポテンシャルを有している北海道にて、空港を地域の水素利活用が進む起点として捉え、新千歳空港内のモビリティ(地上業務車両他)・熱需要等への水素利活用に向けた実現可能性他について調査を行っております。

米国キャメロンLNGプラント近接地におけるCCSの事業化調査

当社は、キャメロンLNGプロジェクトの事業パートナーである米Sempra Infrastructure社(以下、Sempra社)、仏TotalEnergies社、および三井物産㈱と共に、米国ルイジアナ州におけるCCSの事業化調査を進めています。本事業は、年間最大200万トンのCO2をキャメロンLNGプラントの近接地に地下貯留するもので、主に同プロジェクトの操業時に排出されるCO2の削減に貢献します。なお、本事業の推進主体であるHackberry Carbon Sequestration, LLC(現在Sempra100%子会社)は2021年8月に本案件の事業予定地における圧入井掘削に関して米国環境保護庁宛に許認可を申請済みです。

豪州枯渇ガス田を利用したCCSの事業性調査に向けた取り組み

当社は、三井物産㈱との共同出資会社であるJapan Australia LNG (MIMI) Pty Ltd(以下、MIMI社)を通じ、Woodside社、bp社、Shell社、Chevron社と共に、西豪州沖で操業を行うノース・ウェスト・シェルフ・プロジェクトの枯渇ガス田を利用したCCSの鉱区探査ライセンスを豪州連邦政府より取得致しました。

本事業は、周辺地域を中心に、幅広く排出事業者よりCO2を回収し、枯渇ガス田Angel(下図参照)に圧入することで、周辺地域のCO2削減への寄与が期待され、今後の調査結果次第では年間最大500万トン規模のCO2を貯留できる可能性があります。

豪州枯渇ガス田を利用したCCSの事業性調査に向けた取り組み

脱炭素技術の社会実装を加速させるBreakthrough Energy Catalystへの参画

当社は、革新的な脱炭素技術の社会実装を加速させるBreakthrough Energy Catalyst(以下「BEC」)への出資参画をいたしました。BECは、世界的な篤志家であるビル・ゲイツ氏が2015年に設立したBreakthrough Energyが新たに開始した取り組みであり、研究開発を終えた脱炭素新技術を用いた個別プロジェクトに対して投資等の支援を行います。
当社は、再生エネルギー事業や水素・アンモニア・メタネーション等を活用した次世代エネルギーの導入検討等に着手しておりますが、全世界的な課題であるカーボンニュートラル社会への移行・実現には、新技術の活用とイノベーションが必要不可欠と認識しております。
BECは、民間企業・慈善団体からの資金供給に加え、グリーン製品需要家による製品引取支援、さらには政府機関からの支援を有機的に結び付ける“Catalyst(触媒)”となり、カーボンニュートラル社会を実現するために必要な商業化直前の革新的な脱炭素技術を用いたスケールアップ・プロジェクトを支援する枠組みを構築しています。
注力分野は、①クリーン水素製造(及び水素関連インフラ)、②長期エネルギー貯蔵(Long Duration Energy Storage)、③持続可能航空燃料(Sustainable Aviation Fuel)及び④直接空気回収(Direct Air Capture)の4分野であり、将来的には脱炭素化が必要なその他技術にも対象領域を拡張していく事を想定しています。これらの対象領域は、当社が進めるEX戦略、および「カーボンニュートラル社会に向けたロードマップ」を具体化させていく上で極めて重要な領域です。

当社は、BECへの参画を通じ、カーボンニュートラル社会への移行・実現を支える技術革新の普及を支援し、人々の暮らしへの安心を損なうことなく、環境負荷の更なる軽減を実現したいと考えております。
当社が有する日本・アジア地域での知見やネットワークを最大限活用し、鉄鋼・航空・金融等幅広い分野における他の参画企業と共に、カーボンニュートラル社会への移行・実現に貢献してまいります。

持続可能な航空燃料(SAF)の社会実装に向けた事業化検討

当社は、ENEOS㈱と日本における持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel以下「SAF」)等の次世代燃料の事業化に向けた共同検討を行うことに合意しました。
ENEOSが有する製造技術および販売網と当社が有する国内外の原料調達およびマーケティングに関する知見を活用しながら、各種SAF製造技術の成熟度や商業化までの時間軸に応じた基本戦略を作成し、以下3項目の取り組みを推進します。
これにより、業界横断的な取り組みが必要とされるSAFの早期事業化を目指すものです。

  • (1)持続可能性に配慮されたバイオ原料開発事業
  • (2)新技術を活用したSAF製造事業
  • (3)SAFを中心とした次世代燃料サプライチェーンの構築

Beyond Materials社の素材産業向けコンサルティング・エンジニアリングサービス提供事業

低・脱炭素化社会・産業ニーズの変化により、電気自動車(EV)やリチウムイオン電池等の新製品に対する要求は高度化・多様化しており、それらに使用される機能素材への期待も急速に高まってきています。当社と FEV Consulting は、2022年10月、持続可能な社会の実現に貢献していくという共通の価値観のもと、Beyond Materials 社を設立いたしました。当社は、Beyond Materials社事業を通じ、様々な素材産業に対して、マーケティングや製品開発支援等のサービスを提供することで、自動車産業等の素材ユーザーとの架け橋となり、素材産業のグローバル市場における持続的な成長に貢献するとともに、低・脱炭素化の推進と循環型社会の実現を目指します。

Beyond_Materials社
素材産業への機能提供を通じた低・脱炭素化の推進と循環型社会の実現

2021年度以前に開始した事業についてはこちらからご覧ください。

サステナビリティ部(PQ), 地球環境エネルギーグループ(旧 天然ガス)(NX), 電力ソリューショングループ(EZ), マテリアル ソリューション グループ(旧化学ソリューショングループ(CT)), 化学ソリューショングループ(CT)